靴べらのすすめ

2017.01.22 Sunday

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    ある若い女性が言いました。

     

    「あの男、細かくて、ホント、気持ち悪い。

     

    びっくりしたのが、靴を履くのに紐をほどいたり結んだりして、

     

    いちいち靴べら使ってるんだよ。」

     

    びっくりしたのはそれを盗み聞いた僕でした。

     

    余計なお世話ですが、彼女はよい男に巡り会うことはないだろう、

     

    とも思ってしまいました。

     

    自分の靴を大切に扱わない男が、パートナーを大切にするでしょうか?

     

    あ、失礼。そんな話はここではよいとして…。

     

     

    靴紐をしっかり結んでいるのに、そのまま脱ぎ履きできるとしたら、

     

    それはつまり適正よりも大きいサイズを履いていて、かかとが余っているということです。

     

    たぶんほとんどの人がこれですが、

     

    もしも適正のサイズを選んでいれば、かかとが大きくはあまっていないので、

     

    靴べらがなくてはなめらかに足入れすることはできません。

     

     

    よい靴のかかとにはヒールカウンターというしっかりとした芯材が入っています。

     

    外からは見えませんが、さわってみると固くなっているのが分かります。

     

    よい靴であるための重要な要素の1つですが、

     

    靴べらを使わずに、かかとをねじ込むようにして履いていると、

     

    芯材の形が崩れてしまいます。

     

    つまりよい靴がよい靴でなくなる、ということです。

     

    だから靴を履くときは、必ず靴べらを使って足を滑り込ませるようにしてください。

     

    サイズが適正である場合、足が入ったその瞬間に

     

    「シュッ!」という空気の抜ける気持ちのよい音がします。

     

     

    あまりお節介は好きではありませんが、ここは言わせてください。

     

    靴を脱ぐときに、片方の足でもう片方のかかとを踏んづけることや、

     

    靴を履くときに、つま先をトントンってやることをやめてください。

     

    靴がかわいそうです。

     

    脱ぐときは手でかかとを押さえてください。

     

    履くときは靴べらを使ってください。

     

     

    で、冒頭の若い女性ですが、

     

    自分のことを大切にしてもらいたいならば、

     

    そういう男の人を選んだほうが、あなたにとってよいのではないでしょうか?

     

    と、こんな素敵な靴べらを見るたびに、

     

    たかが洋服屋が余計なことを思うのでした。

     

     

     

    靴べら・・・そのみつ

     

     

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