店頭出しの前にシャツを洗ってしまう理由

2017.03.16 Thursday

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    当店ではこちらのシャツはすべて水洗いをしてから店頭に出しています。

     

    大きく縮む予感がしたからです。

     

    洗濯表示には水洗いNGとなっていますが、

     

    リネンのシャツに対して現実的ではないでしょう。

     

     

    結果は2回水洗いをして縦に5cm、横に2cm縮んでいます。

     

    3回目では縮みは見られませんでした。

     

    洗わずに販売することはかなり危険だったことが分かりますね。

     

    せっかくの新品を洗ってしまうことには賛否あるかもしれませんが、

     

    当店では寸法を本人に合わせることを重要視していますので、独自に判断しています。

     

     

    よい服は憧れの対象になりやすく、

     

    ときに寸法が合わないのになぜか頑張って買ってしまっている、

     

    というようなことが起こりがちです。

     

    本人不在のブランドのひとり歩きというのはとても悲しいことです。

     

    服のほんとうの価値が伝わっていない、ということですからね。

     

     

    よい服は着る人の魅力を引き出すために存在し、

     

    toronは人と服のよい出会いを実現するために存在しています。

     

     

    ragran shirt|S.E.H KELLY

    朗報!S.E.H KELLYの首回りが大きくなりました。

    2016.02.25 Thursday

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      S.E.H KELLYの定番シャツの形が変わりました。

      今までは着丈が短く、身幅が大きい独特の形でした。

      パンツに入れずにラフに出して着て、

      気取りっ気がないのに凛とした表情が魅力的でしたね。

      今回からは、簡単に言うとボックス型から細長い形に変更しています。

      シャツの一般的な形と言ってよいと思います。

      パンツに入れてもきれいに納まりますし、

      出しても感じよくカジュアルに決まります。

      変わったところの特徴を細かく述べていきますと、



      「サイドプリーツ」

      ヨークの下に2本のプリーツが入ることで、

      肩回りが動かしやすくなっています。



      「バックダーツ」

      プリーツの下に続くように、ダーツがとってあります。

      これにより腰回りを部分的に絞り、

      立体的なシルエットを生み出しています。



      「エルボーダーツ」
      肘にダーツをとることで、腕を動かしやすくなっています。




      「裾のカットと脇のスリット」

      今までは裾は水平に近いカットでしたが、

      タックインすることを考えられた一般的なシャツと同じように、

      前後が長く脇が短いカットになりました。

      ガゼット(両脇裾の補強布)がなくスリットが入っているのが特徴的です。

      これによってパンツから裾を出してきたときにも、

      スッキリとした見え方になっています。



      「首回りのサイズ」

      実は首回りについて、toronではずっと前からしつこいくらいに要望を出しておりました。

      特にケリーカラーシャツなんて1番上までボタンを留めたくなりますよね。

      でもきつくて留められないお客様が多かったので、

      僕はそれが残念でならなかったのです。

      でも、不思議なことにそんな要望を出しているのはtoronだけだったようで、

      いつも孤独に訴えていました。

      それでかどうかは分かりませんが、今回から首回りが大きくなりました。

      これでようやく上までボタンを留めて着られる方が増えますね。



      以上です。

      変わらなかったものが変わると否定されることもあるのが世の常ですが、

      僕はよい決断だったと思います。

      僕自身、前の形に愛着はありますが、

      変わる力のあるブランドだから出てきたあの形ですので、

      これからも無闇矢鱈に、ではなく頃合いを見て、

      奔放な創造力をもって変わっていってほしいですね。

      S.E.H KELLY ポールさんとの再会

      2015.09.18 Friday

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        S.E.H KELLYの2016SSの展示会にて、
         

        久しぶりにポールさんにお会いできました。

        今回はたくさんお話をしてたくさん共感できるところを見つけました。

        洋服にも表れているように、ぶれない生き様と繊細でピュアな感性を感じ、

        僕自身はほんとにまだまだですが、
         

        僕とポールさんは「大切にしたいこと」がよく似ている、と思いました。
         

        彼は自分の目の届かないところまで仕事を広げるつもりはなく、
         

        ひとつひとつ丁寧に向き合っていきたいのだそうです。


        だからこそ妥協のない物作りができているのでしょう。


        でもやはりそれではいつまでも小さなブランドであって、


        大きなブランドのように工場に大量に発注をかけて、


        安く上げてもらうようなことができずにいます。


        誰かに任せることができない性分なのだそうです。


        ビジネス本なんかにダメな上司や経営者として出てきそうな感じもありますが、


        僕はこういう人が好きです。


        ウソがなくて、その人から出てくるものは、まさにその人である、


        そういう人の作る服が好きです。


        そういう人の繰り出す言葉や、ふとした仕草が好きです。


        そのすべてにその人のまなざしであったり息づかいが見えるからです。


        前にお会いしたときにはサラさんもいらっしゃって、


        そのときから感じていたけれども、


        僕はこのふたりの作り出す服も、このふたりのことも好きだぞ、って


        今回、確信したものだから、


        普段、僕がどんなふうにS.E.H KELLYのことをお客様に伝えているか、


        それをポールさんにお話することにしたのです。

         


        「ポールさん、僕はね、いつもお客様にS.E.H KELLYのことをこんなふうに伝えているんですよ。」


        というような感じで。

        あ、営業さんの通訳つきですけどね。



        「S.E.H KELLYの服は安くはないですよ。


        でもね、ワンシーズンに少しずつでもいいから買い足してみてください。


        そうすれば5年後、10年後には立派なクローゼットが出来上がります。


        そのことは僕が約束します。


        普遍性を求めたデザインのものはどれも似たり寄ったりになってしまいがちだけど、


        S.E.H KELLYの服は確かな個性を放っていて、


        こんなふうに普遍性と個性を兼ね備えた服はそうそうないと思います。


        それから、店頭にあるときが最高の状態というわけではなくて、


        着ること、洗うことを繰り返しては年々愛着も増していき、

        季節の変化や年月の経過を愛しく感じさせてくれる服なのです。」


        その間ポールさんは僕の言葉を大切に聞いてくださっているように見えました。


        そしてこのようにおっしゃってくださいました。

        「僕は自分のブランドのことだから、分かっているつもりだったけど、


        あなたのように言葉にはできなかった。


        そんなふうに言ってもらえて、とても嬉しいです。ありがとう。」と。


        大好きな洋服を作れない代わりに、


        僕には伝えていくという役割りがある、と自分では思っているので、


        ポールさんのこの言葉は嬉しかったです。


        次の春夏は為替の関係も手伝って、また値段が上がってしまっていて、


        その意味で僕の役割りはハードルが上がってしまっているのですが、


        コレクションはS.E.H KELLYの今後にも重要な価値を持つであろう進化が見られたので、


        その魅力を伝えたいという気持ちをますます強くしました。

        僕もお客様もお金を払うわけですからね。

        簡単なことではありません。


        僕が胸を焦がしたように、お客様にもそうしてもらいたいのです。

        そのためにはtoronが次の春夏までにもう一皮むけないとダメだと思いました。


        きっとそうしてみせましょう。


        その決意を新たにできたポールさんとの再会でした。


        皆様、どうぞお見守りください。

        S.E.H KELLYの展示会に行ってきました。

        2015.03.04 Wednesday

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          帰りの新幹線の車中より。

          S.E.H KELLYの展示会に行ってきました。

          彼らの作り出す服の奥深さにエネルギーを吸い取られたような、

          もらったような。

          僕は今とても疲れていて、

          とてもワクワクしている。

          結局、僕はお客さんと同じ経験をしているのだと思う。

          服を見て、心惹かれて、

          値段を聞いて、一歩も二歩も引いたつもりが、

          着てみると、もうどうにもならないほどに胸が締めつけられてしまう。

          インクがにじんでいくように服が肌から僕の内側へと入り込んでくる。

          写真は去年の展示会のもの。着たら自然と頬が緩んだその瞬間。

          S.E.H KELLY(エス・イー・エイチ ケリー)Irish marl linen Kelly-collar shirt

          2015.02.25 Wednesday

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            S.E.H KELLYの象徴的な存在の



            ケリーカラーシャツ。



            リネン特有の節のある表情が魅力です。



            長いお付き合いになりそうです。


            ケリーカラーシャツ S.E.H KELLY