style #584

2023.03.08 Wednesday

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    ほんのりと緑がかったブルーのシャツジャケットです。

     

    梨の表面に似た細かな凹凸が作り出す清涼感と、品のよい艶と、趣のある色味に魅力を感じます。

     

    シャツジャケットとプルオーバーシャツを合わせてみました。

     

    どちらも古式ゆかしいオープンカラーですので、なじみ方が奇跡的なほどになめらかです。

     

     

    パンツはsuzuki takayukiの大定番、"wide legged pants"です。

     

    定番とはいえ、毎シーズン微妙に改良を加えるのが、suzuki takayukiの姿勢です。

     

    裾幅が少し狭くなり、足元がすっきりして見えます。

     

    ワタリのボリュームと、裾にかけてのシャープなシルエットが、リラックスとエレガントを両立させています。

     

     

    足をフィットさせるのに必要なストラップが、デザインのアクセントになったformeの"strapped loafer"

     

    これは合わせすい上に、インパクトのある名作だと思っていまして、

     

    とっくに廃盤になったこのモデルの製作を今季、お願いしております。

     

    4〜5月に入荷する予定です。

     

    どうぞお楽しみに。

    わざわざ

    2023.02.05 Sunday

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      生活が便利になるのは、よいことですね。


      各々が「わざわざやること」を選べるので。


      わざわざコーヒーを淹れる、わざわざレコードを聴く、

       

      わざわざ徒歩で行く、わざわざお洒落をする。


      「わざわざ」の選択に個性が表れます。


      世の中のお洒落がインスタントになるほど、そこから遠いものに価値が出ます。

       

       

      レザーの巾着をわざわざ七角形で作り、ミシンを使わずに、わざわざ手で縫う。


      彼の手と心を突き動かすものはなんなのか。


      内側にアプローチしたいという、こちらの心の働きが、美しいと思わせるのでしょうか。

       

       

      →七角巾着 / naruse fumihito

      季節のバトン

      2023.02.03 Friday

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        最近は春と秋がない、などと言われますが、

         

        細かな移ろいに目を留めず、暑いか寒いかだけで季節を判断する、

         

        現代人の勘違いだと思っています。


        春夏秋冬は、4枚のページをめくるような、分かりやすい変化ではなく、

         

        なだらかなグラデーションです。


        サザンカ、ツバキ、ボケ、ウメ、サクラ、ツツジ、アジサイ、

         

        これらは毎年、バトンをつなぐように、順番に花を咲かせます。


        季節は約束どおりに巡り、繰り返しているのです。



        干支の絵柄をあしらった器が使えるのは、節分までだそうです。


        短命ですね。


        それからは、土の中のセミの如く、器は暗闇に身を潜め、

         

        次に日の目を見るのは、12年後です。


        もったいない、バカバカしい、と思うでしょうか。


        四季を繰り返すこと、12回。


        すると、干支が1周します。


        自然の営みと、人の作った暦が、螺旋状の歯車のように、回り続けます。


        人が生きるのは、今なら7周くらいでしょうか。


        そう思うと、季節のバトンが渡る一つひとつを、いとおしく思えますよね。



        ところで、桜の季節に、気もちよく着られる服はお持ちでしょうか?


        気分は春だけど、薄着をするには肌寒い季節です。


        キンモクセイが香る秋の入り口なんかも、

         

        気温と装いの気分のすり合わせに、困ったことはないでしょうか。


        夏と冬の合間の、グラデーションの季節に着る服を、合服といいます。

         


        このたび、toronは本気で合服の展開に取り組みました。


        Aquellos Ojos Verdesに協力してもらい、

         

        生地も形もボタンも、すべての企画がオリジナルです。


        全貌は2/23より公表いたします。


        まさに今、画像のウールモヘアの生地とボタンを使って、

         

        コート、ベスト、パンツを、そして、ウォッシャブルウールのシャツを作ってもらっています。


        僕が何年も前から構想を練っていたものです。


        過ぎてしまえば一瞬の移ろいかもしれませんが、

         

        それでも、約束どおりにやってきてくれるその瞬間を、

         

        装いを通して大切に過ごしてもらえたら嬉しいです。


        どうか、伝わりますように。

         

         

        心配り

        2023.02.02 Thursday

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          お会いしたこともない遠方のお客様から、かけられる言葉。


          「まだまだ寒いですから、どうぞご自愛ください。」


          「他のお店でも見つけましたが、せっかくなら広崎さんのところで買いたいです。」


          気もちのこもった言葉は何よりの報酬です。


          心を配られると、やはり、心を配り返したくなりますよね。

           

           

          →wallet / forme

          関係

          2023.02.01 Wednesday

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            人が服を着ると、人と服の間に関係が生まれます。


            服と服を重ねると、服と服の間に関係が生まれます。


            その間に、心地よさであったり、よい緊張感を作れたら、

             

            僕の中ではお洒落です。

             

            hat  / Hirohisa&Lewis

            glass / Lunor

            jacket / Aquellos Ojos Verdes

            shirt / suzuki takayuki

            shirt cardigan / Aquellos Ojos Verdes

            pants / m's braque

            shoes / forme